【Python超入門】プログラミングの第一歩!「変数」とは?使い方と命名ルールを優しく解説 #3

「プログラミングを始めたけど、『変数』って何だかよく分からない…」

「Pythonでデータってどうやって保存しておくの?」

こんにちは! Pythonプログラミングの世界へようこそ! プログラミングを学ぶ上で、一番最初に出会う重要な概念の一つが「変数(へんすう)」です。一見難しそうに感じるかもしれませんが、変数はプログラムの中でデータを扱うためのとっても便利な「魔法の箱」のようなものなんです。

この記事では、プログラミング初心者の方に向けて、Pythonの変数が何なのか、なぜ必要なのか、そしてどうやって使うのかを、具体的なサンプルコードを交えながら分かりやすく解説していきます。この記事を読めば、あなたもPythonで自由にデータを扱えるようになりますよ!


1. 変数とは? プログラミングでなぜ必要なの?

プログラミングにおける変数とは、数値や文字列などのデータ(値)を一時的に保存しておくための「名前付きの箱」や「ラベル」のようなものです。この箱に名前を付けておくことで、後からその名前を使って箱の中身(データ)を簡単に取り出したり、新しいデータに入れ替えたりすることができます。

なぜ変数が必要なのでしょうか?

  • 同じ値を何度も使える: 例えば、プログラムの中で消費税率(例: 0.1)を何度も使う場合、毎回「0.1」と書く代わりに「tax_rate」のような変数に入れておけば、一箇所で管理でき、変更も楽になります。
  • 計算結果を覚えておける: 計算した結果を一時的に変数に保存しておき、次の計算でその結果を使うことができます。
  • プログラムが読みやすくなる: データに意味のある名前(変数名)を付けることで、そのデータが何を表しているのかが分かりやすくなり、プログラム全体の可読性が向上します。(例: total_price という変数名なら「合計金額だな」と想像がつきますよね)
  • プログラムを柔軟にする: ユーザーからの入力など、実行時に変わる値を扱うことができます。

料理のレシピで、材料に「砂糖 大さじ2」と書くように、データに名前を付けて扱うのが変数だとイメージしてみてください。


2. Pythonでの変数の基本的な使い方

Pythonで変数を使うのはとっても簡単です!

2.1. 変数の作成と値の代入:データを箱に入れる

変数を作成し、そこに値を入れることを「代入(だいにゅう)」と言います。Pythonでは、以下のように書きます。

変数名 = 値

この=記号は、数学の「等しい」という意味ではなく、「右辺の値を左辺の変数に代入する」という意味の「代入演算子」です。間違えないようにしましょう。

サンプルコード:

# 数値を代入
age = 25
price = 1980
pi = 3.14159

# 文字列を代入 (シングルクォート '' またはダブルクォート "" で囲む)
user_name = "山田太郎"
message = 'こんにちは、Python!'

# print関数で中身を確認してみましょう
print(age)
print(user_name)
print(message)

実行結果 (例):

25
山田太郎
こんにちは、Python!

このように、変数名を使ってその中身(値)を取り出すことができます。

2.2. 変数の値を参照する:箱の中身を見る・使う

一度値を代入した変数は、その名前を使ってプログラムの色々な場所で参照(中身を見たり使ったり)できます。

item_price = 500  # 商品の価格
quantity = 3    # 個数

# 変数を使って合計金額を計算
total_amount = item_price * quantity

print("商品の価格:", item_price)
print("購入個数:", quantity)
print("合計金額:", total_amount)

実行結果 (例):

商品の価格: 500
購入個数: 3
合計金額: 1500

2.3. 変数に別の値を再代入する:箱の中身を入れ替える

こんにちは! Pythonプログラミングの世変数の便利なところは、一度値を代入した後でも、別の値を再代入して中身を更新できる点です。

my_score = 70
print("最初の点数:", my_score)

# 点数が上がったので再代入
my_score = 85
print("更新後の点数:", my_score)

# 文字列を再代入することも可能
my_favorite = "リンゴ"
print("好きなもの:", my_favorite)
my_favorite = "ミカン"
print("やっぱり好きなもの:", my_favorite)

実行結果 (例):

最初の点数: 70
更新後の点数: 85
好きなもの: リンゴ
やっぱり好きなもの: ミカン

3. 変数名の付け方:守るべきルールと良い習慣

変数には好きな名前を付けられますが、いくつかのルールと、プログラムを分かりやすくするための「良い習慣(命名規則)」があります。

3.1. 変数名のルール (守らないとエラーになります)

  • 使える文字は、英字 (a-z, A-Z)、数字 (0-9)、アンダースコア (_) です。
  • 最初の文字に数字は使えません。(例: 1st_score はNG)
  • Pythonの予約語(キーワードとも呼ばれ、if, for, def, class など、Pythonが特別な意味で使っている単語)は変数名として使えません。
  • 大文字と小文字は区別されます。(例: nameName は別の変数として扱われます)
  • 記号(+, -, *, /, ?, ! など)やスペースは使えません。

3.2. 変数名の良い習慣 (プログラムを読みやすくするために推奨)

  • 意味のある、分かりやすい名前を付ける: 変数が何を表しているのかが一目で分かるような名前にしましょう。(例: 悪い例 x, a → 良い例 user_age, item_count
  • スネークケース (snake_case): Pythonでは、複数の単語からなる変数名の場合、各単語をアンダースコア_でつなぎ、全て小文字で書く「スネークケース」が一般的に推奨されています。(例: total_price, is_active_user
  • 短すぎる名前や、一般的すぎる名前は避けましょう。(例: val, data などは、文脈によっては分かりにくいことがあります)
  • 一貫性を持たせる: プロジェクト全体で命名規則を統一しましょう。

例:

  • 良い例: name, age, user_name, total_amount, is_student
  • 悪い例: 1name (数字で始まる), my name (スペースを含む), for (予約語), n (短すぎて意味が不明瞭)

4. 変数で扱える基本的なデータの種類 (データ型)

変数には様々な種類のデータを入れることができます。Pythonでは、変数に値を代入する際にデータ型を明示的に宣言する必要はありません(これを動的型付け言語と言います)。Pythonが自動的にデータ型を判断してくれます。

ここでは、代表的な基本的なデータ型をいくつか見てみましょう。

4.1. 数値型

  • 整数 (int型): 小数点のない数です。 (例: 10, -3, 0)
  • 浮動小数点数 (float型): 小数点のある数です。 (例: 3.14, -0.001, 2.0)
integer_number = 100
float_number = 3.14

print(integer_number, type(integer_number))  # type()関数でデータ型を確認できる
print(float_number, type(float_number))

実行結果 (例):

100 <class 'int'>
3.14 <class 'float'>

4.2. 文字列型 (str型)

文字の並びです。シングルクォート (') またはダブルクォート (") で囲んで表現します。

message1 = 'Hello, Python!'
message2 = "これは文字列です。"
empty_string = "" # 空の文字列

print(message1, type(message1))
print(message2, type(message2))

実行結果 (例):

Hello, Python! <class 'str'>
これは文字列です。 <class 'str'>

Pythonにはこれ以外にも、リスト、タプル、辞書、ブール型といった重要なデータ型がありますが、それらはまた別の機会にご紹介しますね。


5. 実際に変数を使ってみよう!簡単なプログラム例

それでは、ここまでの内容を使って、簡単なプログラムを書いてみましょう。

# 自己紹介プログラム
my_name = "鈴木一郎"         # あなたの名前に変えてみましょう
my_age = 30               # あなたの年齢に変えてみましょう
hometown = "東京"           # あなたの出身地に変えてみましょう
favorite_food = "寿司"       # あなたの好きな食べ物に変えてみましょう

# 自己紹介文を作成して表示
introduction = f"こんにちは!私の名前は{my_name}です。"
introduction += f" 年齢は{my_age}歳で、出身は{hometown}です。" # += は文字列を連結して再代入
introduction += f" 好きな食べ物は{favorite_food}です。よろしくお願いします!"

print(introduction)

# 簡単な計算例
item1_price = 120
item2_price = 250
tax_rate = 0.1

sub_total = item1_price + item2_price
tax_amount = sub_total * tax_rate
total_bill = sub_total + tax_amount

print(f"\n小計: {sub_total}円")
print(f"消費税: {tax_amount}円")
print(f"合計金額: {total_bill}円")

実行結果 (例 - あなたが入力した値によります):

こんにちは!私の名前は鈴木一郎です。 年齢は30歳で、出身は東京です。 好きな食べ物は寿司です。よろしくお願いします!

小計: 370円
消費税: 37.0円
合計金額: 407.0円

このように、変数を使うとプログラムが整理され、何をしているのかが追いやすくなりますね。


まとめ:変数はプログラミングの頼れる相棒!

今回は、Pythonにおける「変数」の基本的な概念と使い方について学びました。

  • 変数とは、データに名前を付けて保存しておくための「箱」であること。
  • 変数名 = 値 の形で変数を作成し、値を代入すること。
  • 変数名を使って、保存した値を参照したり、計算に使ったりできること。
  • 変数名の付け方にはルールと、読みやすくするための良い習慣があること。
  • Pythonで扱える基本的なデータ型として、数値(整数、浮動小数点数)と文字列があること。

変数は、プログラミングを行う上での本当に基本的な部品です。この変数をしっかりと理解し、使いこなせるようになることが、より複雑で面白いプログラムを作るための大きな一歩となります。

次回は、この変数と基本的な演算子を組み合わせて、プログラムの流れをコントロールする「条件分岐(if文)」について学んでいきましょう。お楽しみに!

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